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〔本感想〕 賢くはたらく超分子―シャボン玉から未来のナノマシンまで 有賀克彦

◆ 集中力にやさしいページ数の、超分子・ナノ技術入門本。

 ナノマシンという言葉を初めて聞いたのはゲームでした。
 メタルギアソリッドという90年代に全世界でヒットしたソフトなのですが、テロリストの基地に潜入する主人公の健康状態が、血液中に注入されたナノマシンによって監視・維持されているという使われ方でした。

 超分子は、分子が他の分子を選択的に見分ける仕組みを応用しようとする研究分野。ただそこにあるだけのように見えるホスト分子が、自分にぴったりあうゲスト分子をほとんど自動的に見つけ出してペアになるという、まずそこからして面白い。

 この本では一般向けということが意識されていて、複雑な化学式は登場しませんが、研究者になりたての方が実験したくなるような、超分子作成法なども紹介されています。文章ではさっぱりわからないものも、豊富に用意された図(96ページで33点ある)を見ればどうにか理解できる、したいと思える構成になっています。

 本書には超分子のひとつの応用として、ナノマシンについても触れられています。
 ナノは10憶分の一を意味する極小の単位。著者によれば、生物のなかには色々なタンパク質が寄り集まって形成された、完璧な生体ナノマシンがすでに存在するらしいです。人工ナノマシンはまだまだ足元にも及ばないとのこと(本書の出版は2005年)。
 最初に言及したゲームのような使い方ができるかどうかはわかりませんが、まったくのフィクションと言い切れないのが楽しみなようでもあり、少し怖いようでもあり……。

 もう11年前に出た本で、最先端技術が紹介されているとは言えなさそうですが、超分子の基礎の一端を覗き見ることができます。ページ数もギブアップせずにすむ長さで、読みやすい一冊でした。
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