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〔本感想〕 触身仏―蓮丈那智フィールドファイル2 北森鴻

触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮エンターテインメント倶楽部)

◆ 民俗学の分野で異彩を放つ女性助教授・蓮丈那智と、その助手・内藤三國が活躍する連作ミステリ短編集、第2弾。
 
 連作短編なので、1巻からずっと民俗学に携わる登場人物が殺され続け、いくらなんでも死にすぎ……ってところで、今回はさすがに人が死なない話が二つ。それも未然に事件を防ぐ、っていうぎりぎりのところですが。
 まあそこまで真面目に突っ込む気はなくて「そういうもの」と思って読んでます。そもそもこの蓮丈那智フィールドファイルシリーズにでてくる民族学者たちは「あいつの説が世に出ると自説がやばい」→「殺そう」って思考回路ですからね(笑)。

 このシリーズ2作目も、1作目と同様、日本の過去の形跡を考察していく硬派なプロットと、気弱な助手・三國が、寡黙なまま抜群の行動力を発揮する那智にふりまわされ続けるラブコメ(?!)要素が折り重なって展開していきます。調査と大学への義理のあいだで板挟みになり、きりきりと胃を痛め、「またですか」と三國がため息をつくたびに、内心ちょっとうれしそうに見えるのは気のせいでしょうか。

 途中からは、いつも三國と那智に文句ばかりつけてくる「狐目の教務課職員」が那智の元同級生で、民俗学の分野で将来を嘱望されていた存在だったことも判明し、サブキャラクターとして仲間入り。
 那智の三國への態度も硬軟の軟の部分がやや目立ち始め、三國は完全に那智の掌中に。
 日本史の面白さや恐ろしさに新たな光を当てる物語の質はそのままに、ますますにぎやかになり、続刊を読むのが楽しみになってくる一冊です。
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