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〔本感想〕 B.A.D. 1 繭墨は今日もチョコレートを食べる 綾里けいし

B.A.D. 1 繭墨は今日もチョコレートを食べる (ファミ通文庫)

◆ グロテスクな怪異にも平然と接する異様な少女が探偵役の、ミステリーファンタジー。

 空蝉さんの記事を読んで面白そうだと思って積んでいた作品。

 冒頭、人体の一部がビルの上から降ってくるおぞましい怪異の調査をしているのは、繭墨あざかと、助手の小田桐勤。
 探偵の繭墨は弱冠十四歳で、怪異を視ることのできる一族の生まれ。表紙や文中のイラストから受ける印象とは反対に、死体やグロテスクな状況に対してまったく動じず、死に対して恐怖や同情なども抱かず、好奇心のために事件の調査を進める異常な人間でもあります。
 助手役の小田桐は十九歳、読者に近い常識人ですが、「腹の中に何かがいて」そのためにあざかから離れることができない様子。異常な人間たちが巻き起こし、異常な人間が解決する事件に、どうしようもなくかかわっていく羽目になります。

 構成はストーリー1~5、独立した事件を扱っていながらもほぼストーリー5に話はつながっていて、それらを語る文章は落ち着いていて読みやすいです。
 事件の内容はいちいち血みどろで、グロテスクはグロテスクなのですが、ホラー扱いして良さそうな場面でも全く怖くありません。淡々とそういった出来事を眺めている繭墨の、最初から最後までぶれない超然としたふるまいが、なぜか読者にもそういう読み方をうながしてくる。
 事件そのものは大して驚くような結末もなく、最後の事件でも事件の中身より繭墨と小田桐の信頼関係が問われているように、ミステリー部分よりもふたりの関係性を中心に読んでいったほうが楽しめる話かもしれません。
 繭墨がいいキャラしてるのはもちろん、小田桐も好きなので、続編もたぶんそのうち読みます。
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