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〔本感想〕 空飛ぶ貧乏騎兵隊 黒川裕子

空飛ぶ貧乏騎兵隊 (C・NOVELSファンタジア)

◆男4人に囲まれた貧乏分隊を率いる女性隊長のお話。


 かつて伝説の鳥獣・鳳凰(フィンバレン)とともに各国を征服し、四大陸に覇を唱えたジント王国は、時が経つにつれ弱小国へと転落。
 鳳凰とともに名をはせた『鳳凰騎兵隊』も、鳳凰が去ったいまでは無用の閑職と化し、王妃の馬車の暴走を止めた靴屋の娘・モートが分隊長に任命されるありさま。

 閑職に追いやられた問題児たちに囲まれ、儀礼に参加するための服装すら整えられない貧乏騎兵隊をどうにか維持させていたモートだったが、ついに金欠によって隊が消滅の危機に。
 珍しい鳥を盗み出し、鳳凰に仕立て上げて金を貰おう、という奇策を思いついた隊員に引きずられ、モートは隣の大陸へ旅立つ。そのなかで、世界の存亡にかかわる厄介事へ巻きこまれていく。

 幼なじみのマロイ、陽気で賭博狂の剣豪ヴァイレン、陰気な迷信信仰者ウェーウェ、絶世の美男子にして謎の奇術師アン。鈍感な女性隊長モートのまわりには厄介で魅力的な男ばかりという設定。
 試し読みしてから手に取ったとき、シビアな金の話から始まっていて、ファンタジー世界でのけものにされた軍隊が金策に走る話はおもしろそう、と興味を惹かれました。

 ただ、途中からはわりと王道なファンタジーになってしまっていて、貧乏の扱いが中途半端な感じがしましたね。話の端緒にはなってはいるんですが、大部分においては関わりがないんです。
 さらにそのわりと王道なファンタジーの部分は、4人の男たちの超人的な能力や、有能な人たちの手助けでなんとでもなる予定調和のものだったので、面白みに欠けていて……。

 貧乏騎兵隊のラブコメ奮闘劇、世界の存亡をかけた戦い。どちらかならともかく、どちらも描こうとすれば253ページでまとめきれるわけはなく、どちらを期待した読者にとっても肩すかし、かなり物足りなさが残ってしまう小説かもしれません。
 設定には無条件に引き寄せられてしまうものがあり、キャラクターも楽しいので、読んでいて不快感は覚えなかったんですけどね。
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