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〔本感想〕 グランクレスト戦記1 虹の魔女シルーカ 水野良

グランクレスト戦記 1 虹の魔女シルーカ<グランクレスト戦記> (富士見ファンタジア文庫)

◆ 圧政から故郷を救いたい青年と、彼のふるまいに他の君主にはないものを見出した女性魔法師が主従関係を結び、戦乱の世に身を投じる。


 名前だけは聞いたことがあった「ロードス島戦記」の著者の最新シリーズです。ライトノベルといって想像するようなはじけた文章はなく、ひとつひとつの出来事が丁寧に描写されています。

 優秀な女性魔法師であるシルーカは、無理矢理契約させられた君主のもとへ向かう途上で、君主と敵対する兵士たちに襲撃されます。
 そこに、領地を持たない放浪君主・テオという青年が助けに入りました。

 シルーカの能力をもってすればひとりでも撃退できましたが、君主の証である聖印(クレスト)をもつ彼のふるまいを観察。話を聞くと、ロッシーニ子爵の治める島国に生まれ育ったテオには、力を蓄えて圧政を強いるロッシーニ子爵を打倒し、人々を解放するという夢がありました。
 もともとだまし討ちのような契約をさせられていたシルーカは、この人こそ自らが仕えるべき主かもしれないとの思いを膨らませていき、テオと主従の契約を結ぶことになりました。

 「同盟」と「連合」にそれぞれ属する国々が本格的に先端を開こうとしている開戦前夜、無名ながら義侠心ある君主が、優秀な参謀や部下を得て成り上がっていく。
 しかし、そのまま順調に勢力の基盤を得るかと思われたテオたちでしたが、大国間の思惑をシルーカが読み違え、絶体絶命の窮地に追いやられる……というのが一巻の内容。

 シルーカは天才と言ってもいい魔法師で、謀略ならお手の物、強い自負心もあります。それが嫌味に映らないのは、そのぶん責任感が強いからで、「自分が読み違えたせいでテオが」という思いから、窮地に追いやられてからもどうにかテオの命だけは助けようと、必死に動きます。
 テオも、ただ義に厚いだけではなく、故郷の人々を救う力を得るためなら汚いことにも手を染める覚悟をもっていて、この人について行こうという周りの気持ちが、読者にも伝わってくるようになっています。

 二人以外のキャラクターも、三人称をうまく使って魅力的に描かれて、いま電子版で出ている5巻まで、一気に買ってしまいました。大国の狭間でこの人たちがどうなっていくのかが気になって、さっそく2巻を読み始めています。
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